キルケネス観光のおすすめスポットと注意点【フッティルーテン終着地】
ついに辿り着きましたキルケネス。
世界で最も美しい船旅フッティルーテンの、北行きの終着地にふさわしい、まるで御伽の国のような世界。
ここに来れたことは、私の旅人人生の中でも強く印象に残る素敵な思い出となっています。
ぜひぜひフッティルーテンでノルウェーを旅し、この幻想的な場所で感動的なフィナーレを迎えてください!
この記事では、キルケネスでのおすすめの観光スポット&アクティビティをご紹介します。
滞在中に、”これは詰んだ…”と本気でめまいがした服装の注意点なども載せているので、いく前にぜひチェックしてください。
Contents
フッティルーテンの終着地、キルケネス
キルケネスは、ロシアとの国境のすぐそば、フィンランドからも近い場所に位置するノルウェー北部の町です。
キルケネスへの行き方
アクセス方法は、まずは何と言ってもフッティルーテンのクルーズ。ベルゲンから乗る北行き航路の終着点です。
その他には、オスロから飛行機で、飛行時間2時間ほどでアクセスできます。ただし毎日は飛んでいません。
そのため船で着いてすぐオスロへ帰ろうとしても、到着日によっては1泊キルケネスでの後泊が必要になります。
ですがそもそも、キルケネスは素通りするような場所ではないので、飛行機云々関係なくぜひ泊まりましょう。
帰りのキルケネス空港に突然現れたオーロラ。手持ちで撮ったのでブレブレ。
空港から街中までは、タクシーで15分、またはバスで25分ほど。
ちなみにスノーホテルに宿泊する場合は、後述のように空港から非常にお勧めの送迎方法があります。
キルケネスの見どころ
キルケネスは北極点まで400km。寄港地のホニングスヴォーグほどではないですが、北の果てにある地です。
もちろん北極圏内で、オーロラが見られます。
5月1から7月にかけて白夜となり、反対に11月から1月21日にかけては極夜となる、我々が普段住む世界とは大きく異なった自然の摂理の元で暮らす場所。
その見どころは、何と言っても大自然。
雪に覆われた大地を犬ぞりが走り、トナカイが生息し、夜にはオーロラ、夏は白夜。
紫の薄明かりに包まれた幻想的な湖を、水上ボートで冒険する。
ここはまさに、小さな頃に絵本で読んだ御伽の世界です。
キルケネスでの服装と要注意ポイント
キルケネスにいくとなった時に、皆さん気になるのが気温がどのぐらいなの、服装はどうすればいいの?ということでしょう。
街中を歩く地元の人の足元はスキー板だったりします。なので基本は雪の中を歩く装備ですね。
気温は、寒いには寒いです。
と言ってもフィンランドほどではありません。ノルウェーは沿岸を暖流が流れているので、緯度のわりにそこまで寒くないんですよね。
私が訪れたときは11月。
オスロでは秋用のコートでもいいかなと思いつつ冬用のコートを着ていましたが、キルケネスではかなりしっかりしたハーフダウンの下にヒートテック重ね着、といった具合。
つまりオスロより、季節を一つ寒くした感じ。
でも身を切るような寒さでもなく、ちょとそこまでなら一瞬上着を着ずに歩いてみたりもできる。
同じフッティルーテンの寄港地なら、ホニングスヴォーグの方がだいぶ寒かったです。あちらはヨーロッパ大陸最北端だし。
ということで服装自体は日本の北海道にいくぐらいで大丈夫なのですが、気を付けるべきは足元です。特に後述のスノーホテルに泊まる場合。
スノーホテルは山の上なので、街中よりもちょっと気温が下がります。そして山奥なので、敷地内もあちこち坂道です。ホテル周辺ではなく、ホテルの敷地内がね。
夜になると道はカチコチに凍り、ちょっとレストランへ行くにも凍った坂道を昇り降りしなくてはならず、もう避けきれない。
普通の靴だと滑って非常に危ないです。ふわふわに見える雪の下も、見ての通りカッチコチ。
この硬さは、歩き方を工夫してどうにかなるような凍り具合ではないです。
スノーブーツか、取り外しできる簡易スパイクの装備を強くお勧めします。
私は、裏がゴムだし大丈夫だろう、と、靴底がちょっと溝が深めのゴムになっている普通のモコモコブーツを履いていき、詰みました。
本当に終わりかと思った。最悪お尻つきながら移動する、みたいな羽目になります。
無理に降りようとすると大怪我しそうなので、お気をつけを!
キルケネスのおすすめ観光スポット&アクティビティ
キルケネスの街は、北の果てと言えど人気の観光拠点になっているので、ホニングスヴォーグよりも色々と栄えています。
スーパーやカフェもあるし、道を歩いている人、カフェでお茶している人の姿もあり。
とは言っても大きな観光スポットというものはなく、基本的に山奥や海に出向きその大自然と遊ぶのが醍醐味。
キルケネス教会
数少ない街中の観光スポット。
キルケネスはノルウェー語で「教会の岬」という意味です。
見ての通りとても素朴な教会ですが、街の名前になるほど、きっと街の人にとってこの北の果ての地にこの教会ができた意味は大きかったのでしょう。
私たちが行ったときは、残念ながら中は入れませんでした。
Kirkenes Church
住所:Kirkegata 5, 9900 Kirkenes,
Kirkeness View Point
クルーズターミナルから30分ほど雪道を歩いた先にあるビューポイント。
最後の10分ほどは上り坂。登った先には、雪に覆われたキルケネスの街並みと、これまでお世話になったフッティルーテンが泊まる港までもが一望。
旅の終わりに、感慨深いひと時!がんばって雪の坂道を登りましょう!
Kirkeness View Point
住所:Fjellveien 4-28, 9901 Kirkenes
スノーホテル
キルケネスに来てここに泊まらないなんてことは許されませんぞ!
もうもう非常に幻想的な、物語の中の世界。そんなところで夜を迎えられるのです。
キルケネスでの思い出の、ほとんど全てがここに詰まっています。
この後挙げる犬ぞりもキングサファリもここが拠点(他のホテルに泊まった場合もスノーホテルまで来ます。でも立ち寄っただけでは全く足りない。感動が段違いです!)。
スノーホテルはその名の通り、雪(正しくは、雪と氷を混ぜたスナイス)でできたホテルです。壁もテーブル、ベッドなど、すべて氷で造られた、青の空間。
毎年積もった雪を使って作成し、雪が溶ける頃には営業終了。
客室の壁には、一部屋一部屋異なるデザインになっていて、アナ雪デザインのお部屋もありました。
毎年いつからオープンするかは、その年の雪と作業状況次第。実際私たちが行ったときはまだ作りかけでオープン前でした。
だったら、冬以外は泊まれないのか…なんて心配はご無用。ログキャビンと呼ばれる木造コテージタイプのお部屋があります。
私が勧めたいのは、実はこちらのコテージ。冬だとしても断然こっちを推します。
というのも、雪のお部屋は話題性はあるのですが、やはり居住性はあまり良くなく、トイレもお風呂もついていない(共同)。うろ覚えですが、お部屋にポットはもちろん、コンセント自体がなかったような記憶。
氷のお部屋の方は中に入って見学してひとしきり感動して、さて、暖かくて快適でかわいいロッジに戻ろう!というのがきっと正解の過ごし方。
ロッジはもう、絵本に出てきそうな木のお家でムード満点です。
夜はこの窓辺にたたずみ、オーロラが現れるのを今か今かと待ちます!もう最高でしょう?
そしてこのホテルの素晴らしいところは、ホテル設備だけではありません。
ホテルを取り巻く環境が夢のようなんです。
街からちょっと離れた山奥にあって、敷地内には多くの犬ぞり犬、さらにはトナカイも。
雪が積もってきたら、空港から犬ぞりに乗ってくるという最高の送迎オプションも選べます。
目の前のフィヨルドの海(湖に見えますが海のようです)では、後述の巨大タラバガニが。
御伽の国に迷い込みたいなら、このホテル一択です。ちなみにサウナもついています。
犬ぞり
ということで、犬ぞりもキルケネスでぜひ体験したいアクティビティ。
犬ぞり単体でしてもいいし、スノーホテルへの送迎として体験することも可能。
御伽の国の滞在に、犬ぞりでお迎えに。こんな素晴らしい送迎、他にある…?
私たちのときはまだ雪が少なくて(11月上旬)、犬ぞりが始まっていなかったのが本当に本当に心残りです。
でも敷地内には犬たちがいるので、シーズンオフでも戯れることはできます。
毎年いつから始まるかはその年の雪の状況次第ですが、安全策を取るなら12月以降が良さそう。
キングクラブサファリ
上記の通り、こちらもアイスホテルを拠点にしたアクティビティ。
舞台はホテル目の前に広がる、まるで湖のように凪いだ海。
こんな山奥まで海が入り組んでいるとは、ノルウェーのフィヨルドの凄さよ。
冬で太陽がほとんどでず、昼間でも薄いピンク紫に囲まれていて本当に幻想的。
私はキングクラブサファリは、最初はする気がありませんでした。カニなら日本でも食べられるし…。
でもここまできたからとやってみたら本当に楽しかった!大盛り上がりでした。
罠にかかったカニを釣り上げる作業自体はスタッフの人がやり、私たちは乗っているだけなのですが、雪山に抱かれ隠された紫の霧に煙る湖のような水面を、猛スピードで駆け抜け、ハンティングポイントへ。
かなり興奮します。もしかしたら、この旅で一番沸いた瞬間かも。
その後は、非現実的で幻想的な景色を背景に、カニの足をバシバシ切って雪山3分クッキング。
どんな絵面よ…。
茹で上がるのを待って、レモンやバター、パンなどを添えていただきます!
絶対に持って行くべき非常に重要なアイテムは…
さて、この最高の食事でキルケネスでの滞在を締めくるる際に、非常に大切なことをお伝えします。上で書いた、スノーブーツと同じぐらい大切なこと。
キングクラブサファリに参加する人は、絶対にこの言葉を忘れないでください。
醤油とポン酢を、日本から持って行くべし!
絶対に…絶対に…!
冗談で言っているのではありません。これは真剣です。バターとポン酢では、食べられる量が全く違います。美味しさも満足度も違います。
忘れたら、食べ放題なのにカニの足2本食べて「美味しいけどもうお腹いっぱい…」なんて体たらくになりかねません。
ちなみにレストランの人にお願いすると、「ソイソース」なるものを持ってきてくれます。しかしこれは醤油ではありません。甘い濃厚な何かです。正体は分かりません。
幻想的なノルウェーで過ごす完璧な旅の締めくくりに、ここに醤油があれば…ポン酢があれば…!と悔いを残すことがありませぬよう。
「キルケネスには、醤油とポン酢」、約束だぞ!